産後のダイエットで「産褥体操」をと、聞いたのですが?

産後のダイエットで「産褥体操(さんじょくたいそう)」が良い方法だと聞いてこられたのですね。そもそも、産褥体操とは、 妊娠前の体形に戻すために、妊娠中にゆるんだ筋肉を鍛える体操のことなんです。出産後すぐから1週間くらいは、膣、会陰、子宮などを回復させる体操をし、骨盤底の筋肉を強くする骨盤底トレーニングをおこなったりして、筋肉をトレーニングしていくことなんです。

産後ダイエットを実践すれば、出産の時に増えた体重を、上手に産後太りを解消することができます。よく昔から「お腹に赤ちゃんがいるんだから二人分食べなきゃ」とか「産後は大事だからあんまり体動かしちゃダメよ」などといわれていました。

必要以上に妊娠中に食べ過ぎるのはかえって身体によくないですし、産後は適度に動いて軽い産褥体操くらいした方が早く身体が元に戻ります。

お産で入院中は、無理をしない程度に、極力早いうちから少しでも身体を動かせる部分は動かすようにした方がいいです。そうすることで子宮が収縮して産後の出血が少なく済みます。授乳にしても粉ミルクより母乳にされた方が子宮が収縮して早く体が元に戻ります。

出産後は普通の状態ではありませんので、早く元の体に戻りたいからといって、いきなり急激な運動をするのは厳禁です。ほとんどの病院で入院中は、体に負担がかからない産褥体操を教えてくれるようですので、それを素直に実践してください。

産褥体操は産後の身体を元に戻すために考案された体操です。妊娠中に緩んでしまった筋肉を元の状態に戻すために効果的な方法ですし、赤ちゃんには大切な栄養がいっぱい詰まった母乳の出がよくなる効果もあるのです。

産後の身体は、妊娠によって変化した身体内を元の状態に矯正しようとする力が自然に働くようにできています。この働きに合わせて体調と相談しながら徐々に負荷のかかる体操に切替えていくのが、一番上手な産後ダイエットの方法といえます。